温めるのか、冷やすのか?-6

急性外傷の発症において、筋肉の異常収縮が起こると、動作にともなって激痛症状を呈します。

では、何故このような筋肉の異常が起こるのでしょうか?

そのカギは「慢性疲労」にあります。

長時間の運動や過度な負荷によって筋肉が疲労すると、筋肉の収縮と弛緩を調節する機能が低下します。これにより、筋肉が異常な収縮を起こしやすくなります。

また、疲労が慢性化すると、神経系の機能を低下させ、筋異常収縮の症状を悪化させる可能性があります。 そのため、疲労が蓄積している状態では、筋異常収縮がより頻繁に、または強く現れることがあります。

頻繁な筋の異常収縮は筋繊維に微細な損傷を与え、それが蓄積すると筋肉自体の過緊張を引き起こします。また、筋肉の血行不良が引き起こされ、それが神経にも影響を及ぼす可能性も否定できません。要するに筋肉に負のスパイラルが起こってしまう訳です。

このようなプロセスが根本的に筋肉内に起こり、自発痛を伴わない急性外傷を引き起こす原因となるのです。

ですから、自発痛を伴わない筋肉の異常から引き起こされる症状の改善には、まず「血行の改善」が最優先となります。 つまり、温めることが大切になるのです。

さてこれまで、6回にわたって温めるのか、冷やすのか?をテーマにブログを書いてきました。

詳しく突っ込めば、もっともっと書くべきことは沢山ありますが、私は研究者ではなくて臨床家ですので、ここまでにしておきます。

読んでいただける方のご参考になれば幸いです。

それでは、良い週末をお過ごしくださいね。

ではでは。

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